ウエットスーツとは
ウエットスーツは、体温の維持、肌の保護、外部からの衝撃などから体を守ることや、浮力効果もあります。
用途はスポーツ、レジャー、業務用と幅広く使用されています。
一般にはウエットスーツの中には水が入ってきます。この水は皮膚とウエットスーツの間に水の層を作り、体温によって温められます。
温められた水を皮膚とウエットスーツの間にとどめ、クロロプレンゴムでできたウエットスーツが断熱材になり、温度を保つことができます。
しかし近年では水の侵入を防ぐ加工が施されるようになり、特に冬のシーズンは裏面に起毛素材を使用するのが普通になったため水の侵入を極力防ぐことにより暖かさを保持するようになってきています。
ウエットスーツの生地は、独立発砲体の気泡を含む「クロロプレンゴム」に両面にジャージ素材を貼った三重構造ですが、片面がスキンでもう片面がジャージと両面がスキンのタイプもあります。厚みも1mm~5mm厚の素材があります。
ダイビング用はレジャー用から業務用まで種類があり、水圧によって潰れないようにほとんどがスモールセルの潰れにくいゴムを使用していますが、サーフィン用は水上で使用するので、季節によって、気温、水温に応じて使用する様々なタイプがあり、動きやすさや着心地を考えてラージセルの軽量で柔らかいゴムを使うのが主流になっています。
水温や気温により体感温度が変わるので、ドライスーツ~ベストなどのウエットスーツを使用することで、季節に合ったウエットスーツを使用することで、快適なサーフィンを楽しむことが期待出来ます。
最近ではウエットスーツには着心地、機能性、ファッション性等が求められています。
そのため、体にフィットするよう仕上げるため立体的に、パターンメイキングやカッティングが重要になります。
体に合ったウエットスーツを着用すれば、スーツ内に入る水の量は少なく保温性は高くなります。
ジャージ素材もカラーバリエーションが豊富なので、好みのデザインやカラーでファッション性をも表現できます。
ウェットスーツは、直射日光や車中の高温などを嫌います。
またスキンの場合は着脱時には、爪が伸びているとスキンを傷つけたり、破れたりする可能性もありますので注意が必要です。
使用後は、専用シャンプーなどでよく水洗いをして、ハンガーで陰干して裏面が乾いたら表面も乾かし、表面の状態で保管するなどアフターケアーも重要になります。
ウエットスーツのタイプ
■BACK ZIP(バックジップ)
背中にファスナーを縦に配置する昔からあるスタイル。着脱がしやすく、肩回りのストレスが少ない。
胸囲、腕周りにファスナーが無いため全身フィットした作りです。
冬物は簡易防水ファスナーを使用するセミドライがあります。
また背中内側に水の侵入を防ぐ加工を施したバリアータイプもあります。
■FZIP (フリージップ)(ノンジップでベルクロ等でフラップをこてするタイプもあります)
インナーネック部分から着用しフラップを被りショートファスナーでフラップを固定するシステム。
バックファスナーが無く背中部分はストレスが無い。
冬はフラップ部分のネックもロングネック(折り返す構造)のオーダーが可能。
メーカーにより様々な仕様のスーツがあります。
■NECK ENTORY(ネックエントリー、ネックイン)
超伸縮性に優れた専用素材で出来たネック部分から着脱するシステム。
着脱しやすいよう胸、脇周りにゆとりを持たせている。ファスナー及びフラップを使用しないためストレスが無い。
付属のインナーネック、ネックリング等を内首に装着する事で水の侵入を軽減できる。
■LONG CHEST ZIP(ロングチェストジップ)
ストレッチファスナーを胸部から大腕部にかけて仕様。
曲線に配置する事でファスナーの距離を稼ぐと共にファスナー自体が持つストレッチ性能により違和感の無い着心地と運動性能を確保している。
パターンにもファスナーの違和感が無いよう多少のゆとりを保った調整がされている。
開口部が大きくスムーズな着脱が可能になっている。
■FRONT ZIP(フロントジップ)
ウエットスーツの前面にファスナーを縦に配置。前面にファスナーが有るため水の侵入が多く使用は夏のみ。
ジャケット、ベストで使われることが多い。バックジップ同様全身フィットした作りです。